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From:氏家 楓(株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング)

先日、「20歳の自分に受けさせたい文章講義(古賀史健著)」という本で、面白そうなライティングのトレーニング方法を見つけました。なんと、1文字も書かずに文章の練習はできる、というものです。

それは、「言葉ではないもの」を自分の言葉に置き換えるトレーニング。

そもそも、ライティングの力を身に付けることは、「考える力」を養うことです。
インプットした情報を書いてアウトプットするという作業は、「考えるために行う」ことなのです。

今回は「書く」代わりに「話す」ことで、頭の中で情報を分かりやすく整理してみましょう。


① 地図を使って道を説明

最寄り駅からあなたのご自宅や医院までの道のりを、全く土地勘のない人にも分かるように言葉で説明してみましょう。説明するための言葉は、頭の中で考えます。

「改札を出て左手に、西口の出口があります。出口までの距離は20メートルほど。そして、西口を出ると正面にバスターミナルとタクシー乗り場があるはずです。右手には三井住友銀行と、その隣にマクドナルド。左手には自転車置き場が見えるでしょう。そのままバスターミナルを迂回するように右に進んで・・・」(例文引用)

と、事細かに描写していきます。

「駅の出口」とは西口・北口・○○通り口などのどれなのか、「コンビニ」はローソン・ファミリーマート・セブンイレブンなどのどれなのか、「曲がる」とは右か左か・・・など、相手が迷わないように説明するには、道中のイメージをしっかりと言葉に変換する必要があります。


② 絵や写真を言葉で説明する

こちらは、日本語学者の金田一秀穂先生を取材された時のエピソードです。例えば1枚の写真を見ながら、言葉で説明・描写するというもの。

「テーブルの上に、小さなグラスが置いてある。逆光に照らされ、白く輝いて見える。大きさはちょうど手のひらに収まる程度。容量にして180cc。使い古され、やや曇っている。曇りをよく見ると、それは小さなキズの集まりである」(例文引用)

ここでポイントになることは、「自分の意見をいっさい入れないこと」です。自分の意見とは、「主観や感情」の事を指します。

例えば「初夏の朝を思わせる柔らかな光に照らされ・・」と表現しても、そこから読み取るイメージは人それぞれであり、情報が相手に正しく伝わることを妨げてしまうかもしれません。客観的な文でなくなると、内容が曖昧になってしまうので注意が必要です。


この2つのトレーニングから学べることは、「言葉の置き換え」です。
つまり、書かずとも人の言葉や自分の言葉を、読み手に正確に伝えるための翻訳の練習ができるのです。

ゲーム感覚で、リラックスしながらで、OKです!試してみる価値はありますよ。


ライティングで正確な情報を伝えるためにも、「自分の主観」を入れず、「客観的に分かりやすい」説明を心がけたいものですね。


氏家 楓(うじいえ かえで)

株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング
マーケティング部門 セールスライター

首都大学東京(旧:東京都立大学) 卒業後、大手マーケティング会社にて10年間セールスライターとして活躍。

自らがライティングしたセールスレターが社内における売上レコード(3日間のキャンペーンで2,600万円)を達成した実績を持つ。

当時勤めていたマーケティング会社のセールスライター育成講座の講師をしていた際に、受講生だった渥美社長と知り合う。

セミナーの休憩中にもオンラインセミナーを受講する渥美社長のストイックな姿勢に尊敬の念を抱き、懇親会で意気投合。

渥美社長が独立すると同時に、株式会社 歯科専門 集患アウトソーシングに入社。

トップページのライティングをしたクライアントの新患増加率は平均で 163%(月間最多新患数 344名) 。
また、矯正無料相談では1ヶ月間で 176名 の来院を達成した。

その実績から、
「歯科業界最高のセールスライター」
との呼び声が高い。

趣味は、海釣りとプロレス観戦。

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