マーケティング


From:松本 真由美(株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング)

セールスライティングは、書き終えたらそれでおしまい、というものではありません。

書き終えたコピーに対して、あるいは自分自身に対して「なぜ、こう書いたのか?」または「なぜ、こう書かなかったのか」を問い、文章に一切の過不足がないというところまで推敲をしなければならないからです。

本稿では、セールスライティングのリライトについてお話したいと思います。

リライトでは「書き手」から「読み手」になる

リライトは、「書き手」としての視点から「読み手」としての視点に切り替えることが大切です。

書き手であるあなたにとっては、自分が書いたコピーに書かれていることは既知の情報であることが当然です。
コピーを書くために深いリサーチを重ねる中で、想定する読み手よりも題材についての知識に精通することは当たり前のことです。

専門知識がある人が書く文章は、専門用語による論理のショートカットや難しい言い回しが使われがちになってしまいます。

そこで、専門知識を持たない「読み手」としての視点からの推敲を行うことで、分かりやすい文章にリライトすることができます。

読み手にとって分かりやすい文章にリライトするために、「書き手」の視点から「読み手」の視点に切り替えることが必要なのです。

論理の矛盾をどう見つけるか

推敲するなかで、もっとも難しいのは、「論理の間違い」を発見することです。

コピーを建物に例えるなら、論理は全体を支える柱のようなものです。

柱の歪んだ建物は、いずれ大きく傾き人が住む空間という用を為さなくなってしまいます。

しかし、実際に家が建ってしまうと、柱は壁や天井に隠され直接目にすることはできず、その不具合を発見することは困難になります。

それと同じく、文章の論理も多少おかしなことがあっても、レトリックの力やすり替えといった巧みさでごまかされてしまいます。

たとえ書き手に読み手を騙すつもりがなかったとして、論理のおかしい文章をことば巧みにごまかしてしまうことは、結果として欠陥住宅のような歪んだコンテンツを提供してしまうことになるのです。

論理の矛盾を見抜くためには、自分の書いた文章を箇条書きにして並べてみることをおすすめします。

箇条書きにするというのは、レトリックやすり替えといった巧みな表現を排除して文章の骨格だけを取り出す作業です。

論点だけを抜き出し、さらにそれを順番に並べることで各文章が矛盾していないかをチェックすることができます。

リライトは読み手のために

リライトは、書き手の独りよがりな文章のままセールスライティングを終わらせないための大切な最後の工程です。

読み手の視点に立ち、書き手としてのこだわりを捨てることを意識して推敲することが重要です。



三鬼 明香(みき あすか)

株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング
マネジメント部門 マネジャー
歯科衛生士

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