川上 裕也(かわかみ ゆうや)
自走するボトムアップ型の組織を作るには?
From:川上 裕也(株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング)
多くの経営者が、はじめから自走するボトムアップ型の組織を作りたいと考えます。
しかし、中小企業においてその実現はとても難しいことが多いです。
なぜなら、まだ経営リソースの少ない中小企業は、知識と経験があってリーダーシップもあるような人材を採用することができることは稀だからです。
そうなると当然、知識も経験も乏しく、リーダー経験のない社員で組織を作ることになります。
成長して自走できるスタッフになってほしい、リーダーになってほしいからと「やってみて」「考えてみて」「話し合ってみて」・・・とスタッフにうながしても上手くいきません。
なぜなら「やる」ことも「考える」ことも「話し合って決める」ことも、スタッフは実践したことがなく、「その方法自体が分からない」ことが多いからです。
組織が成熟して、自走する組織、ボトムアップ型の組織になっていくには必ずステップがあります。
社員教育が行き届いていない段階ではトップダウンでワンマン経営
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社員教育が行き届いて、組織が成熟してきたらボトムアップ型へ
小さい組織はまずワンマン経営でスタートしなければなりません。
社員数が少ない時に経営者の方針、考え方、仕事の仕方をスタッフに徹底的に落とし込む必要があります。「とにかく言われた通りにやる」というスタンスです。
「言われた通りにやる」ことが自然にできるようになり、ある程度にまで組織が大きくなればボトムアップに移行できるようになってきます。
社員が自分で考えて動くようになるために
・自己裁量権の移譲
・意思決定への参加促進
・アイデアの積極登用
等々を進めて、徐々にリーダーとしての仕事の仕方を覚えさせます。また上司やスタッフ間でフィードバック文化を確立し、スタッフの成長と組織改善を支援していきます。
スタッフにリーダーシップのある仕事の仕方をしてもらうためには、リーダーシップの機会を提供しなくてはなりません。スキルや知識とともにリーダーになる場面を業務の中に用意してあげることが大切です。
そうした過程を経て、ようやく情報共有が促進され、意思決定が各セクションに分散されて効果的なコミュニケーションと連携が実現される・・・そんな理想的な組織になっていきます。
組織の成熟には段階を経る必要があり、時間を要するのです。
そしてどの段階においても重要なのはスタッフとのコミュニケーションです。
はじめはトップダウンで一方向的な指示やコミュニケーションでのスタートになるかもしれません。
しかし、時間をかけて皆がオープンに意見を言える環境を作り、「対話」を通じて組織や個人の考え方への理解が進むようになったとき、スタッフが自主的にイニシアチブをとって問題解決や目標達成に向けて行動する組織に徐々に移行していきます。
あなたの朝礼やミーティング等におけるスタッフとのコミュニケーションの質と量を重要視できているでしょうか?
PROFILE
川上 裕也(かわかみ ゆうや)
株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング
コンサルティング部門 医業収入アップ シニアコンサルタント
北九州市立大学卒業後、4つの会計事務所で約20年間、経営者の良きパートナーとして200件以上のクライアントを担当。
3件目の会計事務所で、弊社代表である渥美がGMを務める大型歯科医院の担当者となる。
当初、医業収入2億円規模だった歯科医院を、担当していた3年間で5億円以上に成長させる過程に携わった。
今までに関わった歯科医院からは、マーケティングとマネジメントを駆使して「院長個人とクリニックにお金が残るようになった!」「自信を持って経営判断を下せるようになった!」「業績が一気に回復した!」・・・などの絶大な信頼を獲得。
全国のクリニックから寄せられる経営相談に応え、東奔西走している。
趣味は、バスケットボール。