川上 裕也(かわかみ ゆうや)
経営者の仕事は疑うことなのかもしれない・・・という話
From:川上 裕也(株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング)
ある意味では経営者の大切な仕事の一つは「疑うこと」なのかもしれないな、と思っています。
組織の現場でスタッフからあがってくる情報や報告は、案外曖昧だったり事実と違っている、ということは頻繁に起こります。
そのため、情報が曖昧であれば、「本当に理解して報告しているのか?」「事実だろうか?」「他のスタッフの意見も聞いた方が良いな」と疑う必要があると思うのです。
そうなると、まず、スタッフとの接点を増やし情報共有の量と質を増やさなくてはなりませんが、さらに重要なことはスタッフからの情報が曖昧な場合、細かく徹底的に質問し、具体的な事実を明らかにするまで確認することが必要になります。曖昧な情報を受け流すのではなく、少しの違和感も見逃さない姿勢が重要です。
スタッフからの情報は、ただの形式的なものではなく、経営判断の基盤となる重要な情報源です。明確で具体的な情報を受けるためには、日々の指導やフィードバックが欠かせません。
なぜなら、時間的な制約がある中で、経営者がすべての現場をチェックすることは不可能だからです。
だからこそ、スタッフに対して情報や報告は具体的かつ明確であることを求め、日頃からその質を向上させるための指導を行い、現場をクリアに理解することに役立てることが大切です。
そして問題がクリアになったらすぐに主体的に解決をはかる行動をしなくてはなりません。そうしないとスタッフたちは「いろいろ話をしたのに何もしてくれない」「言っても意味がない」と考え、情報を出してこなくなってしまいます。
一見、組織内に問題がないように見えても、実際にはトラブルが発生していることはよくあることです。情報がないこと安心材料にするのではなく、むしろ、情報がないときほど、現場で何かが見落とされている可能性を強く疑うべきです。
あなたのもとにはスタッフから情報があがってきているでしょうか?
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経営の現場では基本的に「何かがうまくいっていない」「どこかに問題がある」と思っておくことが大切だと思います。
これは経営を行ううえで非常に重要な姿勢だと思います。なぜなら、どれだけ素晴らしいビジョンや戦略を持っていても、現場が機能不全になっていて実行されていない限り業績は上がらないからです。
未来に目を向けることも必要不可欠ですが、経営者としての本質は、常に現場を疑い、改善し続ける姿勢なのかもしれません。
自分が理想とする経営と現場で行われていることのギャップを埋めるためには、日々の地道な努力が必要になります。
組織が大きくなるほどに会議やミーティングをしてスタッフとのタッチポイントを増やすことはとても大切ですが、それだけに頼らず、自らの目で現場を確認し、問題があれば即座に対応する。この姿勢が組織を持続的に成長させる鍵となるのではないでしょうか。
PROFILE
川上 裕也(かわかみ ゆうや)
株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング
コンサルティング部門 医業収入アップ シニアコンサルタント
北九州市立大学卒業後、4つの会計事務所で約20年間、経営者の良きパートナーとして200件以上のクライアントを担当。
3件目の会計事務所で、弊社代表である渥美がGMを務める大型歯科医院の担当者となる。
当初、医業収入2億円規模だった歯科医院を、担当していた3年間で5億円以上に成長させる過程に携わった。
今までに関わった歯科医院からは、マーケティングとマネジメントを駆使して「院長個人とクリニックにお金が残るようになった!」「自信を持って経営判断を下せるようになった!」「業績が一気に回復した!」・・・などの絶大な信頼を獲得。
全国のクリニックから寄せられる経営相談に応え、東奔西走している。
趣味は、バスケットボール。