マネジメント


From:原 浩恭(株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング)


今からみなさんへ1つの質問をします。

開業を思いたったあの時、自由に使えるお金として10億円があったらどのような開業になっていましたか?

1.駅前一等地に駐車場付きで開業!
いいですね。100台分おさえてください。
2.最初からマイクロ入れて開業!
いいですね。お好きなだけ入れてください。
3.歯科衛生士の給与を月50万円にして求人で無双する!
いいですね。実力のある歯科衛生士をどんどん採用してください。歯科医師会からはおいおいちょっと待てよと言われるかもしれませんが。
4.銀行から借りなくて済むのでノープレッシャーで自由にのんびりやる!
いいですね。潤沢な資金があればその選択肢はありです。余暇を楽しみましょう。

みなさんも、ああしたいこうしたいと次々に思いつくのではないでしょうか。

実は、歯科医院の院長先生が抱える次の問題、立地・設備投資・採用については、このようにそのほとんどが潤沢な資金があれば解決もしくは緩和できるものなのです。

また、銀行から借りなくて済むのでノープレッシャーで自由にのんびりやる!というように、借入金返済のために「働かなければならない」状態から「働きたいから働く」状態への転換は、私たち全員に平等に与えられた「時間という財産を自由に扱える」という幸福をもたらしてくれます。

歯科衛生士の求人にまったく反応がない?月50万円で求人を出せば必ず何かしらの反応があるでしょう。欲しい設備があるけどまた銀行にお願いして借りなければならない?自己資金で買うことができれば誰にも文句は言われないでしょう。

繰り返しになりますが、いま先生が悩んでいるほとんどのことは潤沢な資金がありさえすれば考えなくていいことなのです。

では、どのようにして私たちはその潤沢な資金を生み出せばいいのでしょうか。株式投資でしょうか?不動産投資でしょうか?

違います。

答えは、もうすでに先生が手にしているものです。そのことをご説明します。

潤沢な資金を手にするためには手もとのお金が増えていかなければなりません。そのためには、

1.労働する
2.事業へ投資する
3.金融資産へ投資する

以上の3つが基本的な選択肢になります。皆さんは1の労働、つまり誰かに雇用されて給与を得る環境からは抜け出した人たちです。となると2または3になるのですが、ここで多くの先生は3を選択してしまいます。しかしこれは間違った選択です。

20%

これは、投資家ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハザウェイ(ハサウェイ)社の50年間の年間平均リターンであり驚愕すべき値です。

この数字が示すことは、私たち投資の素人がパソコンの前でせっせと情報収集して投資に励んでも年20%以上のリターンを50年間平均的に獲得することが不可能だということです。金融資産への投資ですからプラスどころかマイナスで着地することもありますし、実際には皆さんが思うほど大きな増え方はしないものです。

10%〜30%

これは「2.事業へ投資する」を選んだ場合に見込むことができるリターンです。先生が経営している歯科医院にお金を使うことが一番お金を増やすことにつながるということを表しています。話を単純化して数字を追ってみましょう。

開業にあたり次のものが必要になりました(土地は借ります)。

1.診療所
2.医療機器
3.運転資金

1〜3の合計でキリよく計算もしやすいのでここでは1億円が必要になったとします。

金融機関から1億円を借り1〜3を獲得したあなたは採用も済ませ無事に開業を迎えます。初年度は赤字ですが2年目、3年目になると利益がでてきます。

1年目 ▲500万円
2年目 800万円
3年目 1,200万円
4年目 1,800万円
5年目 2,500万円

新たな設備投資を実行していないと仮定すると、この時あなたは開業時に投下した1億円(投資)に対して次のような運用益を毎年得ていることになります。

1年目 ▲500万円(▲5%)
2年目 800万円(8%)
3年目 1,200万円(12%)
4年目 1,800万円(18%)
5年目 2,500万円(25%)

私たちはこの事を見過ごしがちです。まずはじめに全力で投資すべき対象は、あなた自身が院長として率いる歯科医院そのものに対してです。これが最も早く潤沢な資金を獲得するための唯一の方法です。

ある事業再生の専門家は「中小企業がリスクに対応するための最大の策は現金をどれだけブタ積みすることができるかだ」と言っていました。潤沢な資金は、歯科医院経営で発生する様々な問題からあなたを守ってくれます。

歯科医院経営においては「ビジネスに投資すること」がもっとも大きなリターンを生みます。他の業種よりはるかに利益率が高いのです。しかも、あなたが診療できる限りは安定してリターンを得ることができます。

まずは先生の歯科医院にしっかりと投資を行い足元を固めていきましょう。

A.P.O.managerでは歯科医院の収益を見える化し、収益向上に直結するポイントを数字で明らかにしていきます。ここで大切なのは、その明らかになった数字をどう読むか、その数字をどう捉えるかどう扱うかはその数字に接する人次第ということです。私たちコンサルタントは日頃から多くの歯科医院の数字に接し、最短最速で最大の効果があがるポイントを研究しています。もしあなたの歯科医院の収益がよくわからない理由で上がっている下がっているのであれば、その理由はA.P.O.managerを使うことで明らかになるでしょう。



原 浩恭(はら ひろやす)

株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング
コンサルティング部門 医業収入アップコンサルタント

明治大学卒業。

歯科医院を数多く顧問に持つ税理士法人2社に在籍後、株式会社歯科専門集患アウトソーシングに入社。

前職では歯科医院専門担当者として年間医業収入が2億円を超える歯科医院を数多く担当し、歯科医院が成長していく過程を熟知している。

得意分野はA.P.O.manager(経営数値管理ソフト)を使ったデータ分析。課題を把握して確実に成果を狙っていく。

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