マネジメント


From:原 浩恭(株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング)


「夢を買えるならいくらまで出せますか?」


こう問われて○○円と即答できる人は少ないだろう。手持ちの金額によるなーという人がいれば、自分の資産をすべて処分したら・・・などと考える人もいるかもしれない。


7月4日から、1等(5億円)と前後賞(各1億円)合わせて7億円が当たるサマージャンボ宝くじが発売される。宝くじを買ったら開封せずに神棚へ。手をパンパンとたたき一礼。なんていう光景は私の実家へ行くと見ることができる風物詩。神頼みしたくなるほど当たらない、それでも離れられない宝くじは今も昔も人々を魅了してやまない。


本当に当たるのだろうか?いやまてよ買わないと当たらないじゃないか。1枚じゃダメだ。10枚買えば10倍、100枚買えば100倍の確率じゃん!オレ天才!なんて悪魔の声にささやかれながらサマージャンボ宝くじを買おうかと考えていた私のような人にはまずは冷静にこの数字を見ていただきたい。


1枚買って1等が当たる確率は1000万分の1(1ユニット1000万枚)。※今回のサマージャンボ宝くじの場合


サマージャンボ宝くじで1等に当たる確率なのだそうだ。(1等5億24本1ユニット1000万枚24ユニット)「なんだ1000万分の1か。当たりそうじゃん。」と思った人は私と同じで素晴らしい感覚の持ち主だ。他人が買っているのを見ると「あんなの当たらないのに笑」と思うのに、自分が買うと「これは当たるかもしれんなキリッ」という根拠不明の自信に満ち溢れ皮算用に突っ走るのはある意味で秀でているのかもしれない。


このように人は数字だけを見てもその数字が意味する重要さや、その大小といったものを正確に把握することができないことが多い。特にこのような1000万分の1といった日常生活で接することのない数字になるとなおさらだ。


では、先ほどの一文を次のように書くとどうだろう。


1等が当たる確率は、近所のスーパーにある5kg米袋40袋の中から目隠しをして選んだその1粒が当たりであるのと同じ。なお、このゲームは1回300円。


それは無理だなと急に当たる気がしなくなってくる。しかも1回300円というおまけつきだ。


確率というのはなにも難しい話ではなく、このように日常生活の中や、また、経営においても様々な場面で企業の中を通過していくとても楽しいものです。時々私たちの判断を狂わせる厄介さもありますが、「自分だけは、自分だからこそ、と考えてしまうのが自分」だということをしっかりと踏まえた上で意思決定をし、一緒に考えて一緒に悩んで進んでいけるパートナーがいれば、このような確率の壮大さにも惑わされずにしっかりとした経営判断ができるのです。


A.P.O.managerでは歯科医院の収益を見える化し、収益向上に直結するポイントを数字で明らかにしていきます。ここで大切なのは、その明らかになった数字をどう読むか、その数字をどう捉えるかどう扱うかはその数字に接する人次第ということです。私たちコンサルタントは日頃から多くの歯科医院の数字に接し、最短最速で最大の効果があがるポイントを研究しています。もしあなたの歯科医院の収益がよくわからない理由で上がっている下がっているのであれば、その理由はA.P.O.managerを使うことで明らかになるでしょう。


さて。・・・待てよ。1粒(1枚)で40袋分の1ということは10粒(10枚)だと4袋分の1。100粒(100枚)だと0.4袋分の1。1000粒(1000枚)だと0.04袋分の1。掛金30万円で0.04袋分の1!


おお!これなら当たる気がしてきた!むしろ絶対当たる笑


ところがこれを次のように書き換えるとどうだろう。「1袋に25万粒入っているので0.04袋とは1万粒のこと。」掛金30万円で1万分の1!


「!」


あなたは正しい判断ができていますか?



原 浩恭(はら ひろやす)

株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング
コンサルティング部門 医業収入アップコンサルタント

明治大学卒業。

歯科医院を数多く顧問に持つ税理士法人2社に在籍後、株式会社歯科専門集患アウトソーシングに入社。

前職では歯科医院専門担当者として年間医業収入が2億円を超える歯科医院を数多く担当し、歯科医院が成長していく過程を熟知している。

得意分野はA.P.O.manager(経営数値管理ソフト)を使ったデータ分析。課題を把握して確実に成果を狙っていく。

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