原 浩恭(はら ひろやす)
歯科衛生士の求人給与を1万円上げるべきか?
From:原 浩恭(株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング)
税理士事務所で働いていた頃から現在に至るまで、多くの歯科医師の先生とお会いしてきましたが、この視点が定着している先生は決して多くありませんでした。
それは「すべてを点数で考える」という視点です。
私たちは経費にはとても敏感です。
経費が1万円増えるのか、10万円増えるのか。数万円の増減に強い関心を持ちます。
しかし一方で、売上についてはどうでしょうか。
先月の売上が900万円だったのか、901万円だったのか。この違いを意識して管理している先生はほとんどいません。
1万円は点数で考えると1000点です。
900万円と901万円の差は1000点です。そしてこの1000点は、診療の現場で考えると決して大きな数字ではありません。
ここで、最近よくご相談を受けるテーマがあります。
それは、歯科衛生士の求人給与です。
現在、多くの地域で歯科衛生士の求人給与は上昇しています。1年前にはエリア内で上位だった求人給与も、競合歯科医院の求人給与引き上げにより、1年経過すればさほど高くもない水準にまで下がってしまうことも珍しくありません。
歯科衛生士の求人給与について、「今の水準で様子を見続けるかどうか」悩まれる先生も多いと思います。
ここでも点数で考えてみてください。
例えば25万円を26万円にする。差額は1万円です。点数で考えると1000点です。
- SPT患者の継続率が少し上がる。
- 平均点数が少し上がる。
- 算定が少し改善する。
これだけでも1000点のコスト増加は十分に回収できる可能性があります。
一方で、歯科衛生士の採用が遅れるとどうなるでしょうか。
- 予約が取れないまま。
- 診療が回らないまま。
- SPTが増えないまま。
その結果、本来得られたはずの点数が積み上がらなくなり、これは毎月何万点もの損失につながることもあります。
だからこそ、25万円で様子を見るよりも26万円や27万円を検討する。そのような考え方も必要になります。
すべてを点数で考える視点を持つと、経営の見え方は大きく変わります。
そして、早く歯科衛生士を採用し、戦力として活躍してもらうこと。その方が結果として、医院の売上も確実に伸びていきます。
- 既存スタッフの給与水準との兼ね合い。
- 診療報酬改定でSPTの点数が減るという不安。
これらについても今ならまだ十分に対策できますが、それはまた別の機会にお話しいたします。
不確実なことが多い時代だからこそ、いち早く経済的基盤を盤石にし、理想の医療に専念できる状態を作ることが大切です。
未来は誰にも分かりません。制度も、物価も、人材も、これからどう変わるかは誰にも予測できない時代です。
この不確実な未来に対しての最も確実な備えは、できるだけ早く、経済的基盤を盤石にすることです。
想像してみてください。
返すべき借入金をすべて返済し、身軽になった姿を。
必要な投資は自己資金で行い、余裕をもって管理できる範囲の借入金だけで診療できる日々を。
資金繰りに追われることなく、経営の判断を自分の意思で決められる自由を。
そのような未来は、特別な先生だけのものではありません。
先生にも、その未来は十分にあります。
しかし、その未来は「いつか自然に訪れるもの」ではありません。日々の診療の中で、1点、10点、100点と積み上げていった先に、初めて到達するものです。
そしてもう一つ、確かなことがあります。
早く動いた先生ほど、早く理想の未来に辿り着けます。逆に、決断を先送りにした時間は、そのまま未来に重荷として残ります。
未来の自分のために。
一秒でも早く決断し、前に進めていきましょう。
A.P.O.managerでは歯科医院の収益を見える化し、収益向上に直結するポイントを数字で明らかにしていきます。
ここで大切なのは、その明らかになった数字をどう読むか、その数字をどう捉えるかどう扱うかはその数字に接する人次第ということです。
私たちコンサルタントは日頃から多くの歯科医院の数字に接し、最短最速で最大の効果があがるポイントを研究しています。
もしあなたの歯科医院の収益がよくわからない理由で上がっている下がっているのであれば、その理由はA.P.O.managerを使うことで明らかになるでしょう。
PROFILE
原 浩恭(はら ひろやす)
株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング
コンサルティング部門 医業収入アップ シニアコンサルタント
明治大学卒業。
歯科医院を数多く顧問に持つ税理士法人2社に在籍後、株式会社歯科専門集患アウトソーシングに入社。
前職では歯科医院専門担当者として年間医業収入が2億円を超える歯科医院を数多く担当し、歯科医院が成長していく過程を熟知している。
得意分野はA.P.O.manager(経営数値管理ソフト)を使ったデータ分析。課題を把握して確実に成果を狙っていく。
