マネジメント


From:川上 裕也(株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング)

ほとんどの企業は、市場において似たような商品やサービスを提供しています。

特許や独自の技術がない限り、他社との差別化はとても困難です。リソースの少ない中小企業はなおさら難しくなります。

では、どうすれば差別化を図ることが出来るでしょうか。

それは商品やサービスではなく、「人」で差別化をはかることだと思います。

私は同じ美容室に20年くらい通い続けています。

それは担当してくれている美容師さんが技術が優れていることもさることながら、とても仕事に対して情熱を持っていて信頼できる人だからです。

彼女(担当の美容師さんは女性です)は、いつも私のイメージやコンディションに合わせていろんなサービスの提案をしてくれます。お客様に常に関心を持っていて、大切にしようとしていることが伝わってきます。

正直、通っている美容室は都心部にあってカットの料金は高いし、車で行くと駐車場代がとんでもない料金になるので電車で行くことになるので時間もかかります。

それでも毎回彼女にカットをお願いしたい、と思って20年通っています。今となっては何なら彼女があの美容室でずっと働けるようにお金を落としてあげよう!とさえ思っているフシがあります。

結局、商品やサービスを提供するのは「人」ですから、顧客は商品やサービスではなく「人」が購入する決定打になります。

たとえ料金が安くても、スタッフの態度が悪くて不快な気分にされるとなれば、その人から商品を買うことはないでしょう。これはどんな業種においても同様だと思います。

ということは、自社が全く新しい市場を開拓したり、全く新しい商品を生み出すことができるのでなければ、

市場に出揃ってしまった他社と同じ商品やサービスで競い合うことになります。それらの商品で小さな差別化を図るよりも「人」で差別化するほうが良策です。

企業の成長は「人」の教育・成長にかかっています。同業他社が同じ水準だとしたら、「人」の成長が勝敗を分けることになります。

そのため、「人材教育に投資できる企業」が勝ち残ります。

優秀な人材は大企業に集まるため、中小企業にはなかなか集まりません。

中小企業はそれなりの適切な人材を採用し、明確な方針を打ち出し、仕組み化をして、継続して教育をする必要があります。

私を担当してくれている美容師さんは

「仕事が大好きだし、会社も大好き。ずっと自分を育ててくれていて感謝している。この会社を辞める気は毛頭ない」

と言っていました。

「それなりの人材を継続的に教育し戦力化できるか」

これが中小企業経営を成功に導くうえで大切なことだと思います。



川上 裕也(かわかみ ゆうや)

株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング
コンサルティング部門 医業収入アップ シニアコンサルタント

北九州市立大学卒業後、4つの会計事務所で約20年間、経営者の良きパートナーとして200件以上のクライアントを担当。

3件目の会計事務所で、弊社代表である渥美がGMを務める大型歯科医院の担当者となる。

当初、医業収入2億円規模だった歯科医院を、担当していた3年間で5億円以上に成長させる過程に携わった。

今までに関わった歯科医院からは、マーケティングとマネジメントを駆使して「院長個人とクリニックにお金が残るようになった!」「自信を持って経営判断を下せるようになった!」「業績が一気に回復した!」・・・などの絶大な信頼を獲得。

全国のクリニックから寄せられる経営相談に応え、東奔西走している。

趣味は、バスケットボール。

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