渥美 貴浩(あつみ たかひろ)
「強みを活かす」だけの教育は早晩に限界を迎える。
From:渥美 貴浩(株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング)
「自分の強みだけを活かせばいい」
「強みだけを伸ばせばいい」
最近の新人教育や子育て論などでよく聞くフレーズだ。
私はいつもそのフレーズに違和感を感じる。
自分の弱点に向き合うことは大切だ。
もちろん、自分の強みを活かすことも重要だが、弱点を無視すると成長が停滞してしまう。
ビジネスにおいて、すべての分野で卓越することは難しい。
しかし、どこか一つで秀でていれば他が疎かでも良い、というわけではない。
優れたビジネスや会社を築くには、卓越した分野が必要であると同時に、他の領域でも「平均以上」を達成することが求められる。
例えば、料理が抜群に美味しいレストランでも、店が汚かったり、接客が悪かったり、値段が高すぎたりすれば、客足は遠のくだろう。
会社の経営数値でも、ただただ売り上げだけをあげていけば良いわけではない。
支出の管理もしなければ永続的な経営は難しい。
すべてで最高を目指す必要はないが、自分が得意でない分野でも最低限の基準を満たすことが必要だ。
強みに注力することは重要だが、弱点を無視してしまうと、ビジネスは一定のラインから成長しなくなり、個人としても同様に成長が止まる。
スタッフを見ていると、成長する人としない人の違いは明確だ。
それは、起きてしまったマイナスの出来事に対して自分の責任と捉えるか、他人のせいにするかという点にある。
成長する人は、どんな状況でも自分の責任だと考え、自分の行動を変えようと努める。
しかし、成長しない人は、問題が起きると他人や環境のせいにする。
自分のやる気が出ないことさえも、上司や会社のせいにしてしまう。
それでは成長は望めない。
自分の弱点に向き合うことが辛いからこそ、問題や原因を外に求めがちだが、実際には、問題の根源は全て自分の中にある。
成長が止まるのは、自分の弱点を避けて通っているからだ。
誰しも完璧ではなく、強みと弱みがある。
大切なのは、自分の弱点を認識し、それを受け入れ、逃げずに向き合い続けることだ。
完全に克服することは難しいかもしれないが、弱点の影響を最小限にするために努力を続ける必要がある。
そして、できることなら、自分の弱点を「平均以上」に引き上げることを目指すべきだ。
そうすれば、ビジネスでも、個人としても、卓越したプロフェッショナルへと成長することができる。
PROFILE
渥美 貴浩(あつみ たかひろ)
株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング
代表取締役社長
医業収入2億円以上の歯科医院向けにマーケティングとマネジメントをアウトソーシングする「株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング」を経営。
令和5年11月 現在。
クライアントの平均医業収入は3億2千8百万円。
1歯科医院での1ヶ月の新患数300名オーバーの実績を持つ。
また、1歯科医院での1ヶ月間のインビザライン無料相談176件獲得、全クライアント合計での1ヶ月間のインビザライン無料相談1,100件以上獲得など、自由診療マーケティングでも数多くの結果を出してきた。
スタッフ80名、医業収入9億円規模の大型歯科医院の元事務長。