マーケティング


From:松本 真由美(株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング)

初対面の人間に興味を持てるかどうかは、その人のルックスに大きく左右されるのと同様に、セールスコピーが読む人の関心をひくことができるかどうかはヘッドラインに懸かっています。

ヘッドラインの失敗は、セールスコピーの失敗です。

今回は、初心者が犯しがちなヘッドラインの3つの過ちについてお話しします。




過ちその1 同業他社のマネをする

事前のリサーチの際、あなたは多くの同業他社の魅力的なヘッドラインを目にすることでしょう。

しかし、それらがどんなに訴求力の高い、強力なコピーであっても決してマネしてはいけません。

私は「モラルを守れ、他のライターを尊重しろ」と言いたいのではありません。

広告コピーは、ありとあらゆる文章技法や語り口が既に出尽くされており、何かのマネをせずに書くということはもう不可能です。

自分のオリジナルなコピーを書いたつもりでも、それはこれまでにあなたが目にした文章に影響を受けた結果の産物なのです。

咀嚼して自分の文章に昇華した、オマージュを受けた、色々と表現はありますが、それらは全て「マネした」のスマートな言い換えに過ぎません。

であれば、むしろ、先人たちが作った上手な文章は進んでマネをするべきなのです。

ですが、同業他社のマネだけはいただけません。

あなたのセールスコピーを読む多くの見込み客は、その同業他社のヘッドラインや商品・サービスを既に目にしています。

何をどのような条件で売り込みたいのか、一瞬で察しがついてしまうのです。
「どこかで見た、よくある見出しだな。」

そう思われたらヘッドラインは失敗、見込み客はボディコピーに一瞥もくれず去っていきます。


過ちその2 商品・サービスをヘッドラインで売り込む

なぜこれが過ちなのか、そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。

ヘッドラインにどんな商品、サービスを提供するのか書かれていることほど親切なことはありません。

ヘッドラインだけ読んで、後は全部無視でいいからです。

どんなに刺さる言葉で、その商品やサービスのベネフィットがボディコピーに書かれていようと、読み進める必要がないとヘッドラインの時点で思われてしまえば、見込み客の目には届きません。

ヘッドラインは、商品やサービスを売り込むのでなく、その先に続くボディコピーやセールスコピー全体を売り込むティーザー(じらす人)でなければいけないのです。

その先に何か重大なことが書かれていることを仄めかすような、その先を読み進めないとすごく損するんじゃないかと焦らせるような、そんなヘッドラインこそプロが書くべきヘッドラインなのです。




過ちその3 誰にでも売る

コピーの届く範囲を最大化しようと目論むあまり、ターゲット幅を広げることはどうしようもない過ちです。

Everybody is nobodyという言葉があるように、誰にでも売ろうとすると誰にも売ることができません。

人間に例えてみましょう。

あなたの周りに八方美人な知人がいたら、その人の浅はかさ、つまらなさを思い浮かべてみてください。

見込み客の対象を徒に広げたヘッドラインは、その八方美人のように誰の心もつかめません。

セールスコピーを書く上で最も重要なのは、読む人に「これは私のために書かれたものだ」と自分事として捉えさせる文章を書くことです。

そのためには、読む人に合わせて文章のディティールを作りこまなければいけません。

その過程で、そのコピーの対象者は三角錐の先のように絞られていき、あなたのコピーは先鋭化していきます。

それで構わないのです。

尖らせなければ誰にも刺さりません。





以上、ヘッドラインを書く上で注意したい過ち3つをお話ししました。

あなたの文章が読まれるかどうか、その第一関門がヘッドラインです。

最も重要なパートであるといえます。

最初に書くのではなく、コピー全体を書いた後、一番最後に慎重に書くことをおすすめします。





三鬼 明香(みき あすか)

株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング
マネジメント部門 マネジャー
歯科衛生士

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