マーケティング

From:松本 真由美(株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング)

大学時代、私が所属していたゼミでは毎週、論文を和訳してメンバーの前で発表する時間がありました。

論文は各自、自由に選んだものを持ち寄っていました。それぞれ興味のある分野や、自分の卒業論文に関する文献などを選んでいました。

ある日、いつものようにメンバーの一人が論文発表をしていると、教授が突然「皆、どうやって論文選んでる?」「取り上げる論文が、皆、凄く偏っている気がするんだけど。」と一言。

当時、私たちが論文を選ぶ方法は主に2つでした。

1つは、大学の図書館が所蔵している論文雑誌・参考文献から気になったものを選ぶ方法。

そしてもう1つは、同じく図書館のパソコンから、論文のオンラインデータベースを利用する方法でしたが、教授からは「多分、ネットで探す方法に問題がある。」と指摘を受けました。

オンラインの論文を探す際には、ネットで検索するのと同じように、興味のある分野の記事をキーワードや著者で検索していくことになります。

すると、どうなるか?

当然ですが、集める情報や結論、もっと言えば思考もどんどん偏っていくんですよね・・・

広く情報を集めて、その情報を使って総合的に考えていかないといけない段階では、これは非常によくありません。自分で情報を選んで集めているつもりでいながらも、知らず知らずのうちに決まった結論に導かれてしまっていたことに気づかされました。

スマホに操られていないか?

私の大学時代といっても、かれこれ10年以上も前の話・・・当時と違い、誰もがスマホを片手に情報収集をする時代になりましたが、当時にもましてこのことを実感することが増えたように思います。

スマホは、使うほどに利用者の趣味趣向を理解し、思想の方向性を決め、行動へ導くようにカスタマイズされていきます。あなたがスマホから見ている景色は、あなたが選んで入手しているものなのかどうか、見極める力を持たなくてはなりません。

読み、書き、情報活用能力

「リテラシー」という言葉はもともと、「読み書き」といった意味合いが由来とされていますが、日本語では「情報活用能力」という意味を持ち合わせる場面が多く見られます。

高いリテラシーを持つ人は、自分の知識・意見と他者の情報を組み合わせ、創造的な発想を得ることができます。

情報は「どう活用するか?」を正しく理解し、考える力を養っていきたいですね。



三鬼 明香(みき あすか)

株式会社 歯科専門 集患アウトソーシング
マネジメント部門 マネジャー
歯科衛生士

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